二次創作グッズの制作を検討している方で、自分用にグッズを作る場合の著作権侵害のリスクについて気になっている方もおられるのではないでしょうか。二次創作グッズを制作して楽しみたい場合、いくつか注意しなければならないポイントがあります。
本記事では、二次創作グッズを自分用に制作するメリット・デメリットや著作権侵害のリスクを回避する方法について解説します。また、二次創作グッズを作成する場合の注意点についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
二次創作グッズとは?
二次創作グッズは、漫画やアニメ、小説などのキャラクターをもとにしたファンによる創作物であり、一般的に元の作品のデザインとは異なる表現がされています。これらのグッズはファンが作品に対する愛情や理解を込めて制作するのが一般的です。
また、これらのグッズにはオリジナルのデザインが加えられる場合が多く、作者の個性や視点が反映されています。
なお、二次創作については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:二次創作とは?著作権のルールやグッズの製作で注意しなければならないポイントをご紹介!
二次創作グッズを自分用に制作するメリットは3つ
次に、二次創作グッズを自分用に制作するメリットについて解説します。
- 自分だけのグッズを制作できる
- グッズを見せ合ってファン同士で交流できる
- 市販のグッズにはない独自性のあるグッズが作れる
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.自分だけのグッズを制作できる
公式サイトの通販やアニメグッズ専門店でグッズを購入することは可能ですが、既製品では自分の理想に合わないと感じる方も少なくありません。
市販のアイテムが提供するデザインに満足できない場合、オリジナルのアイデアを反映させた二次創作グッズを自作すれば、より高い満足感を得られる可能性があります。
2.グッズを見せ合ってファン同士で交流できる
二次創作グッズを制作したら、同じキャラクターを応援する仲間と見せ合うのも一つの楽しみ方です。お互いのグッズを見せ合い、アイデアを共有すれば、ファン同士の絆が強まり、共通の趣味を通じて新たな友情が生まれるかもしれません。
また、こうしたファン同士の交流や創作意欲が盛り上がることも、二次創作グッズが黙認される一因として考えられています。
3.市販のグッズにはない独自性のあるグッズが作れる
オリジナルの二次創作グッズは、自分のアイデア次第であらゆる形にデザインが可能です。たとえば、アメリカのセレブが高級スポーツカーにアニメのペイントを施すなど、大胆なカスタマイズも見られます。
費用を惜しまず豪華に仕上げる方もいれば、シンプルに自分らしさを表現する方も多く、どちらにせよ独自の個性が際立ち、多くの人に強い印象を与えられます。
二次創作グッズを自分用に制作するデメリットは2つ
次に、二次創作グッズを自分用に制作するデメリットについて解説します。
- 似た素材のものが多い
- 最小ロット数が定められている場合がある
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.似た素材のものが多い
アクリルキーホルダーや缶バッジは、手頃な価格と鮮やかな色合いで二次創作グッズとして人気があります。しかし、定番アイテムであるため、多くのファンが同様のグッズを制作する傾向があり、デザインが似通ってしまうケースも少なくありません。
自分だけの独創性を表現するためには、素材やデザインの工夫を凝らして個性的なアプローチを試みる必要があります。
2.最小ロット数が定められている場合がある
印刷業者を利用する際には、最小注文数が設定されているケースがあります。個人で少量だけ二次創作グッズを作成したい場合には、こういったサイトはやや不便に感じるかもしれません。
とくに、企業向けのノベルティグッズを提供している業者は、最低ロットが設定されている場合が多いため注意が必要です。しかし、中には1個からでも製作可能な業者もあるため、依頼前にしっかりと条件を確認するようにしましょう。
自分用の二次創作グッズで著作権侵害のリスクを回避する方法は3つ
次に、自分用の二次創作グッズで著作権侵害のリスクを回避する方法について解説します。
- 著作権者からの許可を取得する
- オリジナルキャラクターを使用する
- 個人での利用に限定する
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.著作権者からの許可を取得する
二次創作グッズやキャラクターグッズを制作する際には、著作権や肖像権のルールを守らなければなりません。許可を得ずにキャラクターを使用すると、著作権侵害と見なされる可能性が高くなります。
公式に認められたコラボグッズやキャラクターを使った製品は、著作権者や関係者との適切な契約と対価の支払いが行われているため合法です。企業や個人で作品のキャラクターを使いたい場合は、まず権利者に許可を求めるとともに、作品のイメージを尊重した表現を心がけましょう。
2.オリジナルキャラクターを使用する
オリジナルデザインを作成した場合は、その作品の著作権は自分に帰属し、他者の著作権を侵害するリスクがなくなります。自分が創り出したキャラクターやデザインであれば、使用や販売に関して自由度が高まり、唯一無二のグッズとして楽しめます。
また、自分で撮影した写真を利用する場合も、個人が特定できないような注意を払うことで、安心してグッズ制作に活用が可能です。
3.個人での利用に限定する
キャラクターや有名人の画像を使ってオリジナルグッズを制作する場合、自分や家族だけで楽しむ私的利用の範囲であれば、著作権の問題にはなりません。たとえば、自分用にタオルやTシャツを作成し、自宅で使用する場合は問題ないとされています。
しかし、作成したグッズをインターネットで公開したり、販売目的で利用したりすると、著作権の侵害にあたる可能性が高いです。個人で楽しむ範囲を守ることで、安心してオリジナルグッズを楽しめます。
なお、二次創作に関する著作権法上の規制については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:二次創作に関する著作権法上の規制は3つ|許可を得る必要がないケースも詳しく解説します!
自分用に二次創作グッズを作成する場合の注意点は3つ
次に、自分用に二次創作グッズを作成する場合の注意点について解説します。
- ロゴを使用しない
- ガイドラインを理解する
- 肖像権の侵害にも注意する
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.ロゴを使用しない
キャラクターや写真以外でも、アニメ作品のロゴや特定のマークには商標権や著作権が関わってくる場合があります。たとえば、作品のロゴやブランド名には商標権が適用されており、無断で使用すると権利の侵害となる可能性があります。
こうした商標は法律で保護されているため、許可なく使用するのは避け、使用する際は権利者からの許諾を得るようにしましょう。
2.ガイドラインを理解する
二次創作を行う際は、まず関連企業が定めるガイドラインを確認しましょう。企業によっては、ファンの創作活動に対して寛容なスタンスをとっている場合もありますが、すべての企業が二次創作を許可しているわけではありません。
公式のガイドラインには、許可される活動や禁止事項、商業利用に関する制約が明記されている場合が多く、これらを守ることでトラブルを回避し、創作活動を楽しめます。ガイドラインをよく理解し、リスクを抑えた活動を心がけてください。
3.肖像権の侵害にも注意する
創作活動を行う際には、著作権だけでなく肖像権にも配慮が必要です。肖像権は、個人の顔や姿などが無断で使用されないよう保護する権利であり、特に実在する人物をモチーフにした作品では注意が求められます。
実在の人物のイメージを使用する場合、本人の許可を得ていないと、肖像権の侵害となる可能性があるため、トラブルを避けるためにも慎重な対応が必要です。権利の範囲をよく理解し、適切に創作活動を進めましょう。
二次創作グッズ 自分用でよくある3つの質問
最後に、二次創作グッズ 自分用でよくある質問をご紹介します。
- 質問1.二次創作グッズでの著作権トラブルが少ない理由は?
- 質問2.営利目的と非営利目的の違いは?
- 質問3.二次創作グッズのリスクを下げる方法は?
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
質問1.二次創作グッズでの著作権トラブルが少ない理由は?
二次創作は著作権侵害に該当する可能性がありますが、現実的には法的措置が取られるケースは少ないです。その理由として、著作権者がファン活動を理解し、作品の人気や宣伝につながると考える場合や、告訴には多くの時間と費用がかかるため、暗黙の了解として許容されている側面が挙げられます。
しかし、法的には二次創作は著作権を侵害しているため、あくまで個人の範囲で楽しむようにしましょう。
質問2.営利目的と非営利目的の違いは?
営利目的とは、収益を上げることを目指す行為です。アニメやキャラクターの公式グッズ販売は、当然ながら営利活動に含まれます。
一方、同人活動は非営利目的として認識されており、金銭の授受があっても主な目的はファン同士の交流や楽しみにあります。しかし、同人活動で販売するグッズが過度に高額で利益を追求している場合、公式の販売活動に影響を及ぼす可能性があるため、著作権の侵害として問題視される可能性はゼロではありません。
質問3.二次創作グッズのリスクを下げる方法は?
二次創作グッズを配布する際には、いくつかのルールを守ることでトラブルを避けられます。たとえば、グッズ単体での販売は避け、同人誌購入者へのおまけとして配布すれば、営利目的と見なされにくくなります。
また、販路は同人イベントや自家通販など、直接やりとりできる形に限定し、一般の流通に乗せないようにしましょう。さらに、SNSなどで広く公開せず、クローズドな環境での配布が望ましいです。作品名やキャラクター名の使用にも注意を払いましょう。
まとめ
本記事では、二次創作グッズを自分用に制作するメリット・デメリットや著作権侵害のリスクを回避する方法、作成する場合の注意点について解説しました。
二次創作グッズを自分用に制作する場合、自分が納得できる独自性の高いオリジナルグッズを制作できるメリットがあります。しかし、業者に依頼する場合、最小ロットが設けられているケースもあるため、事前の確認が欠かせません。
また、著作権侵害のリスクを回避するためには、著作権者からの許可を得るのが一番ですが、難しい場合は、オリジナルキャラクターに限定したグッズを制作したり、個人での利用に限定したりするようにしましょう。
さらに、ロゴの無断使用やガイドラインを無視した行為も避けてください。これらのポイントに注意し、適切に二次創作活動を楽しみましょう。
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