展示会を成功させるためには、ブースのデザインや装飾、集客方法ばかりが注目されがちですが、テーマの設定も欠かせない要素の1つです。テーマの設定が不明確な状態であれば、出展そのものが失敗に終わる可能性があります。
本記事では、展示会テーマの重要性やテーマの作り方、コツをご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

展示会テーマの重要性とは?
まず、展示会テーマの重要性について解説します。
- 出展準備の指針になる
- ブランディングを強化できる
- 来場者のニーズに刺さりやすくなる
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.出展準備の指針になる
明確なテーマを設けると、すべての準備作業が1つの目的に向かって統一され、ブースデザインから展示物の選定、宣伝物の制作に至るまで一貫性が生まれます。テーマが無いと、それぞれの関係者が異なる方向で作業を進めてしまい、結果として魅力に欠ける展示会になりかねません。
このため、1つのテーマを掲げて全員で共有すれば、スムーズな準備ができ、質の高い展示会を実現できます。
2.ブランディングを強化できる
展示会で統一感のあるテーマを掲げるのは、来場者に対して自社のメッセージを一貫して伝えるための効果的な手段です。テーマに自社の理念や強みを反映させると、ブランドの認知度を高めるとともに、競合企業との差別化が図りやすいです。
また、製品やサービスが多様であっても、共通の理念を持ってアピールすれば、来場者に強い印象を残せます。これにより、自社の存在感が高まって、新たなビジネスの機会を生み出しやすくなります。
3.来場者のニーズに刺さりやすくなる
競争が激しい環境では、テーマの無い展示は埋もれてしまいがちです。具体的にターゲットへ直結するテーマを掲げると、案内状やブースのデザインが来場者に響き、興味を持ってもらいやすくなります。
また、認知度が低い企業ほど、自社の特徴や強みを明確に表すテーマを設けるのが効果的です。これにより、来場者によい印象を与え、ビジネスチャンスを引き寄せられます。

展示会テーマの作り方は5ステップ
次に、展示会テーマの作り方について解説します。
- ステップ1.出展の目的を決める
- ステップ2.ターゲット層を明確にする
- ステップ3.商材を決める
- ステップ4.目標を決める
- ステップ5.テーマ(キャッチコピー)を考える
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
ステップ1.出展の目的を決める
目的がはっきりすれば、チーム全員が同じ方向に向かって進めるようになり、効果的な展示が可能です。新規顧客の獲得や新商品のプロモーション、認知度向上など、企業の目的はさまざまです。
目的に合わせてテーマを設定すれば、出展内容が統一され、来場者に対して強いメッセージを伝えられるため、目的意識の共有が成功へのポイントになります。
なお、展示会に出展する目的については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:展示会に出展する目的とは?出展するメリット・デメリットや準備のステップを徹底解説!
ステップ2.ターゲット層を明確にする
展示会を計画する際に、ターゲットがBtoBかBtoCかによって、求められるアプローチも異なります。さらに、具体的なターゲット層を決めた後、ペルソナ(仮想顧客)を詳細に描くのが効果的です。
ペルソナを具体的に設定すると、テーマの方向性がより明確化して、チーム全体が共有しやすくなります。ターゲットが明確であるほど、より効果的な展示が可能となります。
ステップ3.商材を決める
展示会の参加者に強い印象を残すためには、展示品を絞って、シンプルかつ効果的なアプローチが求められます。新製品と既存製品を明確に分け、展示の主役として選ぶ製品には、すでに顧客から高評価を得ている看板商材を活用しましょう。
また、限られた展示スペースで自社の強みを伝えるためには、商材の選定と配置の工夫が大切です。
ステップ4.目標を決める
物販イベントや展示会を成功させるためには、具体的な数値目標を設定しましょう。たとえば、「成約目標〇社」「売り上げ〇万円」といった形で数値化された目標を持つと、スタッフ全員が達成すべき目標を共有しやすくなります。
また、宣伝目的の展示会では、現在の売り上げ状況を踏まえ、展示会でどの程度の効果を目指すかを数値化して、戦略を明確にするのが大切です。これにより、全員が同じ方向を目指して、効果的に行動できます。
ステップ5.テーマ(キャッチコピー)を考える
キャッチコピーには、「展示会の内容」「参加するメリット」「商材の価値」を具体的に伝える役割があります。参加者が何を得られるか、どのような価値を提供するのかを明確にすると、来場者の興味を引きつけられます。
曖昧な表現ではなく、訴求力のある明確なフレーズを使って、効果的にメッセージを届けましょう。

展示会のテーマを作るコツは3つ
次に、展示会のテーマを作るコツについて解説します。
- 商材の特徴をリスト化する
- 顧客の悩みをリスト化する
- 悩みに関する解決策を考える
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.商材の特徴をリスト化する
展示会の準備を進める際には、自社の商材の価格、競合との差別化、独自要素、メリットをリストアップしましょう。さらに、展示会の特徴や出展するメリットも書きだしましょう。
これにより、展示会で何を強調して、来場者にどのようなメッセージを伝えたいのかが明確になります。ターゲットに響くテーマを設定できれば、展示内容を効果的にアピールできます。
2.顧客の悩みをリスト化する
展示会のテーマ設定を行う際には、顧客の悩みや業界の不便さを徹底的に洗い出しましょう。顧客の課題やニーズに寄り添い、それに対する解決策として自社商材がどのように貢献できるかを考えることで、強いメッセージを持つテーマが生まれます。
また、顧客が気づいていない潜在的な課題にも目を向けてみるのが大切です。こうした深い理解をもとに、ターゲットに響くテーマを設定すると、展示会での訴求効果を最大化できます。
3.悩みに関する解決策を考える
ターゲット顧客の悩みを明確にして、それに対して自社の商材やイベントがどのように解決策を提供できるかを整理しましょう。その解決ポイントをもとにして、展示会のテーマやタイトルを構築すれば、顧客に響く内容が生まれやすいです。
顧客が抱える課題と解決する方法を簡潔にまとめ、具体的に表現すれば、独自性のあるテーマを作り出して、効果的に訴求できます。これにより、顧客に寄り添ったメッセージが強化され、より多くの関心を引きつけられます。

展示会テーマでよくある3つの質問
最後に、展示会テーマでよくある質問について紹介します。
- 質問1.来場者の心をつかむキャッチコピーとは?
- 質問2.成功する展示会テーマのポイントは?
- 質問3.展示会出展の効果を高めるためにはどうすればよい?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.来場者の心をつかむキャッチコピーとは?
情報量が多い展示会では、来場者に瞬時に訴えかけるアイキャッチ効果の高いキャッチコピーが大切です。アイキャッチ効果を持つキャッチコピーは、看板やグラフィック、展示物などを通じて来場者の目を引き、短時間で「何を提供しているか」「どのような利益が得られるのか」を明確に伝える効果があります。
また、課題解決型のキャッチコピーを使えば、来場者の興味を引き、ブースへの足を運んでもらいやすくなります。このため、魅力的なキャッチコピーが来場者の関心を引くのに効果的です。
質問2.成功する展示会テーマのポイントは?
展示会で成功するためには、来場者の目に留まるテーマ設定が大切です。多くの来場者は、短時間で目当てのブースを訪れるため、それ以外のブースは通り過ぎるだけになりがちです。
このため、展示会のテーマは「自分の悩みを解決できる」と瞬時に伝えられるものでなければなりません。具体的かつ来場者に共感できるテーマを設定して、それにもとづいてブースのデザインやキャッチコピーを作成すれば、多くの人に足を止めてもらえます。
質問3.展示会出展の効果を高めるためにはどうすればよい?
- 目標と目的を明確に設定する
具体的な目標があれば、それに応じた展示物やブースの準備ができる。新規顧客獲得を目指す場合は、対象顧客の興味に合ったコンテンツを用意する必要がある
- ブースのレイアウトやデザインにこだわる
魅力的で訪れやすい空間を作り、来場者の興味を引く工夫を施す。視覚的に目立つカラースキームや説明文、画像を置くと、ブースの魅力を最大化できる
- 展示会後のアフターフォロー
展示会で得た名刺や連絡先を活用して、顧客との関係を深めるのが大切。感謝のメールやフィードバックへの対応などで、信頼関係を築く努力をする
- 自社ブースへの集客を意識する
集客には、招待状の配布やSNS、メールマガジンでの宣伝が効果的。さらに、来場者特典のノベルティや抽選会の実施も、来場者の関心を集める手段としておすすめ
なお、展示会でノベルティを配布する効果については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:展示会でノベルティを配布する効果は?もらうと嬉しい選び方のコツやおすすめグッズをご紹介!

まとめ
本記事では、展示会テーマの重要性やテーマの作り方、コツをご紹介しました。
展示会で統一感のあるテーマを掲げるのは、来場者に対して自社のメッセージを一貫して伝えるための効果的な手段です。これにより、出展準備の指針やブランディング強化、来場者が興味を持つきっかけづくりにつながります。
また、テーマを作る際には、出展の目的やターゲット、商材、目標を明確に決めてからキャッチコピーを決めましょう。商材の特徴や顧客の悩みをリスト化したり、その悩みに関する解決策を具体的に表現すれば、独自性のあるテーマが作り出せて、効果的な訴求ができます。
さらに、展示会出展の効果を高めるためには、来場者特典のノベルティ配布や抽選会の実施なども効果的です。
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