展示会への出展は、企業にとって大きなチャンスですが、ただ参加するだけではその効果を最大限に引き出すことはできません。展示会への参加を無駄にしないためには、戦略的な準備が必要です。
本記事では、展示会への出展が無駄と言われる理由や出展で得られる効果やメリットについて解説します。また、展示会の出展を無駄にしないためのポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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展示会への出展が無駄と言われる理由は3つ
展示会への出展が無駄と言われる理由について解説します。
- 利益につながりにくい
- 来場者が少ない
- 出展競合に埋もれやすい
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.利益につながりにくい
展示会の出展には多額の費用がかかり、受注が少なければ利益は期待できません。高額商品は、展示会当日に成約するのが難しく、成約までに1年以上かかる場合もあります。
そのため、展示会が終わってすぐの結果で判断せず、長期的な視点で見る必要があります。また、事前プロモーションが不十分だったり、コンセプトがターゲット顧客のニーズに合わなかったりする場合、成果は期待できません。
もし、商品を効果的に売り出すのが苦手な企業は、広告代理店や企画プランニング会社からアドバイスを受けるのがおすすめです。
2.来場者が少ない
自社のブースへの来場者数だけでなく、展示会全体の来場者数にも注意を払わなければなりません。展示会の来場者数が大幅に減少している場合、展示会への出展を見直す必要があります。
「毎年出展しているから」という理由だけで出展を続けると、ほかの集客施策に予算や人員を回せなくなります。もし、展示会の来場者数が減少している場合は、ほかのプロモーション方法を検討し、限られたリソースを最大限に活用する戦略を考えましょう。
また、来場者数の減少は展示会の魅力や価値が低下している可能性も示しています。このような状況では、展示会の効果を見直し、出展するかを慎重な判断が求められます。
3.出展競合に埋もれやすい
似たような展示が増えると、自社の存在が薄れてしまう状況では、自社にしかない特徴を大きくアピールし、見込み客の注目を集める工夫が欠かせません。展示会に出展する際は、他社の展示内容も詳しく確認しておくようにしましょう。
これにより、他社の傾向を把握して、自社の強みを効果的に打ち出し、差別化を図る戦略を立てられます。たとえば、来場者にとって魅力的なプレゼンテーションや体験型ブースを設けるのも効果的です。
さらに、ユニークなデザインやインタラクティブな要素を取り入れたブース作り、ターゲットに直接アピールできるコンテンツの準備など、さまざまな戦略を駆使して、来場者の関心を引く工夫を心がけましょう。
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展示会への出展で得られる効果やメリットは3つ
次に、展示会への出展で得られる効果やメリットについて解説します。
- 見込み顧客と対面接触ができる
- 商品の認知度向上が期待できる
- 既存顧客との関係が構築できる
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.見込み顧客と対面接触ができる
展示会に訪れる人は関連する製品やサービスに興味があるため、テレアポなどの間接的なアプローチよりも、展示会で製品やサービスに触れてもらう方が商談につながります。また、普段は商談が難しい企業の担当者が訪れる場合もあるため、積極的にコミュニケーションを取りましょう。
さらに、BtoC商材の場合、普段聞く機会の少ない一般顧客の声を展示会でヒアリングが可能です。一般顧客とコミュニケーションを取れば、顧客の課題やニーズを理解し、効果的なアピールができます。
製品やサービスに対する熱意や想いを伝えられたら、長期的な売り上げを期待できる見込み顧客の獲得やブランディング効果も期待できるかもしれません。
なお、展示会でリード獲得数を増やすポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:展示会でリード獲得数を増やすためのポイントは5つ|獲得率の上げ方や育成方法を徹底解説!
2.商品の認知度向上が期待できる
展示会は多くの来場者が集まるため、効果的な宣伝が可能です。来場者がSNSで情報を共有すれば、ブランディングの強化にもつながります。
自社のブースで製品やサービスをアピールするだけでなく、ブランディングを意識すると、会社や商品の認知度がさらに高まります。展示会での認知度向上には、以下の方法が有効です。
- パンフレットやノベルティの配布
来場者に対してアピールができるため、商品やサービスの情報が広がりやすくなる
- ブースの装飾にも工夫
ブランドや商品のイメージを強調した装飾にすると、訪れた人々に強い印象を与えられる
展示会でしっかりと製品やサービスをアピールすれば、その場で商談が成立しなくても、後日問い合わせが増える可能性があります。
3.既存顧客との関係が構築できる
展示会への出展は既存顧客との関係構築に大いに役立ちます。顧客はコミュニケーションを通じて製品やサービスについてのフィードバックを提供でき、企業は顧客のニーズや意見をより深く理解できます。
また、新製品やサービスのデモを実施すれば、顧客の関心を引くことができ、信頼関係の強化も可能です。さらに、展示会という場を利用して特別なオファーやプロモーションを提供できれば、顧客のロイヤリティが高まり、長期的な関係を築けます。
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展示会の出展を無駄にしないためのポイントは7つ
次に、展示会の出展を無駄にしないためのポイントについて解説します。それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.ターゲットを明確にする
来場者数が多い大規模な展示会では、時間を有効に活用するためにターゲットと訴求ポイントを絞ることが大切です。また、ブース運営では、呼び込みや商談などの役割を分担し、それぞれの役割に適したスタッフを配置すれば、効率的に来場者に対応できます。
さらに、具体的なターゲットの業種や職種、役職などを事前に共有し、関わるスタッフ全員が同じイメージを持てれば、効果的なアプローチも可能です。
2.紹介する商品を絞る
展示会には、費用をかけて出展するため、できるだけ多くの商品をアピールしたいと考えがちですが、それは逆効果です。訪れた人々は1日で多くのブースを回り、膨大な情報を処理しなければなりません。
そのため、多数の商品が展示されていると、何に注目すべきか迷ってしまい、結局何も印象に残らない場合が多いです。しかし、特定の商品に絞って展示すると、深い関心を持った見込み客との関係を築きやすくなり、ほかの商品にも興味を持ってもらうきっかけになります。
展示会では、商品の数ではなく質で勝負し、記憶に残るアピールを心がけましょう。
3.具体的な数値目標を決める
目標としては、新規リード獲得数や名刺交換数、パンフレットやノベルティの配布数など、明確な数値の設定を推奨します。これにより、展示会終了後に効果を測定しやすくなり、費用対効果を正確に評価できます。
また、他社が出展しているからという理由だけで出展を決定するのは避けるべきです。自社が抱える課題を明確にし、展示会出展が解決策として適しているかを慎重に判断しましょう。
4.出展のコンセプトを決める
来場者の属性や目的は多岐にわたるため、すべてのニーズに対応しようとするのではなく、ターゲットとなる顧客層を明確に定め、ニーズに応えるブースのデザインを心がけましょう。具体的には、出展する展示会の特性を踏まえ、自社の強みをどのように表現するか検討します。
また、スタッフ全員に統一された目標とビジョンを共有できれば、ブース運営が一貫性を持ち、来場者に強い印象を与えられます。
5.集客のための施策を準備する
集客活動には、展示会前と展示会中の2段階があります。展示会前の集客では、Webサイトやメール、案内状、ダイレクトメール(DM)などを活用し、関係者に事前に出展情報を知らせます。
案内には、以下の情報を盛り込みましょう。
- 出展コンセプト
- 展示商品
- 開催場所
- 開催日時
- 来場特典
展示会中の集客では、ブースを目的にしていない来場者に対し、スタッフが積極的に声掛けを実施し、ブースに誘導します。マグネットやペンなどのノベルティ配布も効果的な手法であり、来場者の記憶に残るきっかけになります。
なお、マグネットのノベルティについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:【2024年最新版】ノベルティにはマグネットがおすすめ!オリジナルマグネットがつくれるサイト8選
6.ブースのレイアウトを検討する
展示会では、動線が不明瞭なために来場者が入りにくいと感じるブースも少なくありません。そのため、展示会ブースの設計においては、来場者の動線を意識する必要があります。閉鎖的な雰囲気を避け、通りすがりの人々が自然と足を止めるような開放的なレイアウトを心がけましょう。
ブースは、通路から内部が見渡せるように配置し、展示品やパネルが目立つ工夫を施して、何を展示しているかが一目でわかるようにしてください。
7.目立つブース装飾にする
ブース装飾は、遠目からでも目に留まるよう工夫しましょう。しかし、派手な装飾が効果的とは限りません。場合によっては、来場者に過度なアピールだと感じさせ、逆効果になる可能性があります。
そのため、色調は統一し、落ち着いた雰囲気で「安心感」を与える工夫が大切です。また、パネルの文字サイズを工夫し、5メートル先からでも見やすいようにしましょう。
さらに、サービスの強みを簡潔に表現するキャッチコピーや、映像や音声を効果的に使用すれば、来場者の興味を引き付けられます。
なお、展示会のレイアウトについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:展示会レイアウトを成功させる7つのポイント|レイアウトの重要性やNG事例も紹介します! – グラフィック機材株式会社
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展示会の無駄でよくある3つの質問
最後に、展示会の無駄でよくある質問について紹介します。
- 質問1.展示会の集客で注意すべき点は?
- 質問2. 展示会ってどのくらいあるの?
- 質問3.バーチャル(オンライン)展示会とは?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.展示会の集客で注意すべき点は?
展示会の集客で注意すべき点は、以下のとおりです。
- 過度な声かけは控える
スタッフが来場者の前に立ちはだかり声をかけたり、大声で呼び込みしたりすると、来場者に警戒心を与えるため、逆効果になる。興味を引く工夫やアプローチを考え、展示物やブースのデザインを魅力的にするなど、来場者が自然に興味を持つように誘導する
- 派手すぎる装飾やデザインは避ける
コストがかかり、ブースが何を展示しているのかわかりづらくなるため、派手すぎる装飾は避ける必要がある。展示会では、訪問者に何を提供できるか明確にし、一目で理解できるシンプルなデザインを心がける
- 名刺を切らさない
多くの来場者に名刺を渡すことを想定し、必要な枚数を十分に用意する。名刺が足りなくなると、相手に失礼になるばかりか、重要なビジネスチャンスを逃してしまう可能性がある。
万が一名刺を切らしてしまった場合、その旨をお詫びし、頂いた名刺をもとに後日メールで連絡を取るのが望ましい
- その場での商談機会を増やす
具体的な取引が進展した際に決定権限を持つ担当者が現場にいる必要がある。訪問者との商談が進み、取引条件や金額交渉の段階になった際、決定権限を持つ担当者がいないと、相手の熱が冷めて取引が進まない可能性がある
- その日のうちにお礼メールを送る
展示会で収集した名刺情報をデータ化し、その日のうちにお礼メールを送る。マーケティングオートメーション(MA)ツールを利用して、メールを配信すれば顧客の行動を分析できる
質問2. 展示会ってどのくらいあるの?
日本国内では、毎年数百の展示会が開催されています。主な業界は以下のとおりです。
- 産業機械・機器全般
- 計測・分析・検査・試験機器
- 電気・電子・通信・半導体
- 環境・エネルギー
- 食品・飲料・厨房関連 など
主にBtobの企業や団体を対象としており、展示会は業界の最新情報を交換する重要な役割を担っています。企業は新製品やサービスの発表やネットワーキング、ビジネスチャンスの拡大が目的で参加に積極的です。
質問3.バーチャル(オンライン)展示会とは?
バーチャル展示会とは、オンライン展示会やウェブ展示会とも呼ばれており、物理的な会場ではなく、インターネット上の仮想空間で開催される展示会です。最近の社会情勢の影響もあり、国内外でさまざまな分野のバーチャル展示会が盛んに実施されています。
バーチャル展示会では、VR技術やストリートビュー、オンラインチャット機能などが活用され、訪問者にリアルな体験を提供する工夫がされています。物理的な会場を借りる必要がないため、会場費の節約ができ、展示品の運搬や準備も不要です。
さらに、天候や地理的な制約もありませんが、リアルな展示会のように対面でのコミュニケーションが難しく、製品を直接触る体験ができないという課題もあります。そのため、バーチャル展示会とリアル展示会を効果的に組み合わせた活用が求められます。
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まとめ
本記事では、展示会への出展が無駄と言われる理由や出展で得られる効果やメリット、展示会の出展を無駄にしないためのポイントについて解説しました。
展示会への出展が無駄と言われる理由には、利益につながりにくい、来場者が少ない、出展競合に埋もれやすいといった点が挙げられます。しかし、出展には見込み顧客との対面接触や商品の認知度向上、既存顧客との関係構築といった多くのメリットも存在します。
これらの効果を最大限に引き出すためには、ターゲットの明確化や紹介商品の絞り込み、具体的な数値目標の設定、出展コンセプトの決定、集客施策の準備、ブースレイアウトの工夫、目立つ装飾の工夫といったポイントを押さえることが重要です。
さらに、ノベルティとしてマグネットを配布すれば、記憶に残りやすくなり、長期的な認知度向上にもつながります。
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