販促品は、企業が商品やサービスの認知度を高め、顧客との関係を強化するために使用するアイテムです。しかし、効果的に活用するためには、メリットとデメリットを理解し、適切な種類を選び、制作のポイントを理解しておく必要があります。
本記事では、販促品の概要やメリット・デメリット、主な種類、制作するポイントをご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

販促品とは?
「販促品」という用語は、消費者の購買意欲を高める販売促進を目的とした商品や、アイテムの総称です。これらのアイテムは、無料配布や有料商品のおまけとして提供され、消費者に情報を伝えながら購買を促す役割を担います。
販促品には、「販促物」「販促グッズ」「販促アイテム」などの類語があり、目的に応じて使い分けられます。たとえば、化粧品メーカーが新製品のサンプルを配布して、消費者に試してもらい、購入のきっかけを提供する事例が典型的な販促活動です。
販促品は、主に企業内や製作メーカーとのやり取りで使われる用語であり、消費者には「ノベルティ」「記念品」などの具体的な表現で案内するのが一般的です。これらのアイテムを効果的に活用して、消費者の関心や購買意欲を刺激できれば、売上の向上につながります。

販促品のメリットは3つ
次は、販促品のメリットについて解説します。
- 認知度の向上が期待できる
- イメージアップにつながる
- 購入のきっかけになる
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.認知度の向上が期待できる
商品やサービスを消費者に知ってもらう手段として、キャンペーンやセールの告知にのぼりを活用するのが効果的です。また、購入特典として配布するアイテムに企業名や商品名を印刷すると、消費者が使用するたびに企業や商品の認知が高まります。
さらに、工夫を凝らしたクリエイティブなデザインや配布方法を用いると、消費者の印象に強く残ります。認知は購買行動の第一歩とされているため、企業や商品の名前を知ってもらうのが販促品を配布する目的です。
2.イメージアップにつながる
高品質で魅力的な販促品は、企業のブランドイメージを向上させる効果があります。たとえば、高級感あふれる商品やおしゃれなデザインのアイテムを提供すると、購入意欲が高まります。
また、優れた販促品は、購入や申し込みの動機付けとなり、新規顧客の獲得やリピーターの増加に不可欠です。企業が提供する販促品の質が高ければ、消費者は企業に対して好意的な印象を抱きやすいです。
3.購入のきっかけになる
ユーザーが販促品を受け取ると、普段は意識しないブランドや商品に対する関心が高まる場合があります。このような興味の喚起は、結果として購買や契約の動機となるケースが多く、販促活動の成功につながります。
すでに、ブランド名を知っているが購入していない消費者に対して、販促品は強力な訴求力を持つため、購買行動を促進する大切な機会の1つです。

販促品のデメリットは3つ
次は、販促品のデメリットについて解説します。
- 費用対効果が合わないリスクがある
- イメージダウンにつながる可能性がある
- 法的な規制に注意する必要がある
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.費用対効果が合わないリスクがある
過度な費用をかけると、商品の価格との釣り合いが取れず、結果として利益を圧迫する可能性があります。適切な予算設定のためには、購買1件あたりの費用を明確にし、その範囲内で販促品を企画しましょう。
また、販促品の配布には人的・時間的な費用も伴います。制作物によって費用は異なるため、事前の確認が欠かせません。長期的な視点で認知度向上や新規顧客の獲得を目指し、計画的に進めることが大切です。
2.イメージダウンにつながる可能性がある
品質の低い販促品は、企業の評判を損なう可能性があります。たとえば、企業名が大きく印字されたアイテムは、消費者に敬遠されがちです。
受け取った側が日常的に使用しづらいと感じると、その販促品は効果を発揮できず、企業への評価も下がります。一方で、使いやすくデザイン性に優れた販促品は企業の好感度を向上させる効果があります。
このため、企業は消費者の視点に立ち、実用的で魅力的なアイテムを提供しましょう。
3.法的な規制に注意する必要がある
販促品の製作において、景品表示法の規定を遵守しなければなりません。この規定は、販促品にかけられる費用の上限を定めており、それを超えると法的な制裁を受ける可能性があります。
たとえば、上限を超えた場合には、最大2年の懲役や300万円の罰金が科される場合があります。また、キャラクターの無断使用は知的財産権の侵害となり、損害賠償請求を受けかねません。
このため、著作権のあるキャラクターを使用する場合は、必ず事前に許可を得る必要があります。景品表示法と知的財産権に関する規定を理解し、適切な手続きを踏んで販促品を製作しましょう。

販促品の主な種類は3つ
次は、販促品の主な種類について解説します。
- ノベルティ
- プレミアム
- 記念品
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.ノベルティ
ノベルティグッズとは、企業やブランドが宣伝や認知向上を目指して無料で配布するアイテムです。これらのグッズは、名入れやロゴ入りで提供される場合が多く、受け取った人が日常的に使うとブランドの認知度が高まる効果があります。
たとえば、ボールペンやトートバッグ、マグカップ、カレンダー、メモ帳、Tシャツなど、実用性の高いアイテムが選ばれるのが一般的です。
2.プレミアム
プレミアムには、商品の購入時に必ず特典がつく「総付型」と、購入後に抽選で当選者に特典が渡される「抽選型」の2つがあります。消費者に対して付加価値を提供して、購買体験を向上させるのがメリットです。
また、ノベルティと異なり、購入者や利用者に限定して配布されるため、数量が限られている場合が多く、高価なアイテムが選ばれる傾向にあります。さらに、特定の条件を満たした消費者にのみ提供される場合もあります。
たとえば、一定額以上の購入者やキャンペーン期間内に登録した利用者に限定して配布されるのが一般的です。
3.記念品
企業が従業員に贈る表彰品や取引先への周年記念品、学校やスポーツ団体が生徒や卒業生に贈る贈りものなど、内々の関係で配られるケースが多いです。これらの品物は、手に取るたびに特別な瞬間を思い出させ、モチベーションの向上に寄与します。
また、展示会や来場イベントでは、来場者に無料で記念品が配布されています。これらのグッズは、イベントの魅力を高め、来場者の記憶に残るよう工夫が必要なため、持ち帰りやすい小さなアイテムがおすすめです。
なお、卒園の記念品におすすめアイテムについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:【卒園記念品におすすめ】もらって嬉しい人気アイテム10選|商品選びのポイントもご紹介! – グラフィック機材株式会社

注目される販促品を制作する3つのポイント
次は、注目される販促品を制作するポイントについて解説します。
- ターゲットを明確に決める
- 季節感やトレンドを取り入れる
- 自社で調達しない
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.ターゲットを明確に決める
大衆に向けた一般的な販促品は、結局のところ誰にも魅力的には映りません。このため、特定のターゲットに対して実用性のある販促品を提供する必要があります。
たとえば、子ども向けの商品をプロモーションする場合、人気アニメとのコラボレーションアイテムや、簡単に遊べるおもちゃなどが挙げられます。このように、実際に使ってもらえる販促品の提供が成功のポイントです。
2.季節感やトレンドを取り入れる
期間限定のキャンペーンで、季節感のある商品を取り入れると、顧客の関心を引きやすくなります。たとえば、夏には涼しさを提供するアイテム、冬には温かさを感じさせるアイテムがおすすめです。
また、現在の流行を反映したアイテムを選ぶと、SNSでの拡散される可能性が高くなります。話題性のある商品は新規顧客の獲得にもつながるため、季節感やトレンドを考慮した戦略が有効です。
3.自社で調達しない
販促品の制作では、多くの場合、コストを抑えるために海外の拠点で製造されます。しかし、海外製造には品質管理の問題が伴う場合が多く、よごれや縫い針の混入などのトラブルが発生しかねません。
こうしたトラブルを避けるためには、品質管理が徹底された制作会社を選ぶことが大切です。たとえば、検品データの提出を義務付けたり、鉄に反応する検針器を使って製品確認したりといった具体的な対策が求められます。
これらの対策にはコストがかかりますが、後々のトラブルを未然に防ぐためにも、信頼できる制作会社に依頼するのがおすすめです。

販促品とはでよくある3つの質問
最後に、販促品とはでよくある質問について解説します。
- 質問1.販促とマーケティングの違いは?
- 質問2.販促と広告の違いは?
- 質問3.販促の効果を高めるノベルティの選び方は?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.販促とマーケティングの違いは?
マーケティングは、商品の企画段階から販売およびリリースまでの包括的な戦略を示す企業活動です。また、商品やサービスが市場で成功するための仕組み作りも含まれます。
販売促進(販促)は、マーケティングのなかで販売を増加させるための特定の施策です。このため、販促はマーケティングの一部であり、全体の戦略にもとづいて具体的な行動を起こす必要があります。
質問2.販促と広告の違いは?
広告は、テレビや新聞、雑誌などの媒体を通じて情報を広く世間に伝えるのが目的です。このため、認知度を高めることが第一であり、利益の追求が前提ではありません。
一方、販促は利益を増加させるのが主な目的で、消費者の購買意欲を引き出すための活動です。販促活動では、事前に消費者のニーズを徹底的に調査し、その結果をもとに効果的なプロモーションを計画・実施します。
質問3.販促の効果を高めるノベルティの選び方は?
販促の効果を高めるノベルティの選び方としては、以下のとおりです。
- 実用性
ノベルティグッズは、何度も使用される方が宣伝効果を発揮するため、実用性が高いほど、商品やサービスの認知度が向上する。たとえば、毎日使用する文具やエコバッグなど、繰り返し利用されるアイテムが効果的
- 商品やサービスとの親和性が高い
消費者は、自分にとって有用だと感じるノベルティを好むため、関連性の高いアイテムを提供すると受け取ってもらいやすくなる。たとえば、美容関連の商品にはミラーやポーチ、飲食店にはエコバッグやカトラリーセットなどが適している
- 受け取りやすいサイズ
小さくて持ち運びやすいアイテムは、消費者が気軽に受け取りやすく、配布側の負担も軽減される。このため、ペンやキーホルダー、スマホクリーナーなどがおすすめ
なお、センスのいいノベルティグッズについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:【プロが教える】センスのいいノベルティグッズとは?男女ともに喜ばれるおすすめアイテムをご紹介! – グラフィック機材株式会社

まとめ
本記事では、販促品の概要やメリット・デメリット、主な種類、制作するポイントをご紹介しました。
販促品は、無料配布や有料商品のおまけとして提供される場合が多く、消費者に情報を伝えながら購買を促すのが役割です。「販促物」「販促グッズ」「販促アイテム」などの類語があり、目的に応じて使い分けられます。
販促品のメリットには、認知度の向上やイメージアップ、購入の動機作りなどが挙げられます。しかし、費用対効果が合わないリスクやイメージダウンの可能性、法的規制への注意が必要です。
また、販促品の種類には、ノベルティやプレミアム、記念品があり、それぞれの用途に応じて選ばれます。また、効果的な販促品を制作するには、ターゲットを明確にし、季節感やトレンドを取り入れ、自社ではなく品質管理が徹底された制作会社へ依頼するのがおすすめです。
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