ホワイトボードを使用し続けると、イレーザーでは簡単に取り除けない汚れや黒ずみが現れることがあります。長く清潔に保つには、汚れの原因を理解し、効果的な清掃方法でメンテナンスすることが重要です。
この記事では、ホワイトボードの汚れを引き起こす要因や、きれいにする方法について解説します。ホワイトボードを清潔に保ちたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ホワイトボードが汚れる原因は4つ
ホワイトボードが汚れる原因には、主に次の4つが挙げられます。
- ボード表面に付着したほこりや傷
- 専用マーカーの劣化
- イレーザーの劣化
- 消すタイミング
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.ボード表面に付着したほこりや傷
ホワイトボードは、滑らかな表面を維持するためにメラミン、ホーロー、アクリルなどの材質でコーティングされています。しかし、これらのコーティング材も時間の経過と共に劣化し、最終的には剥がれたり傷がついたりすることが避けられません。
コーティングが剥がれると、インクの除去が難しくなります。また、細かい傷がほこりを引き寄せ、そのほこりに吸着したインクが乾燥して黒ずむこともあります。
コーティングの寿命は素材によって異なり、メラミンやアクリルは約2〜3年、ホーローは約5年の耐久性が目安です。
2.専用マーカーの劣化
使用しているマーカーの劣化も、ホワイトボードが汚れる原因のひとつです。マーカーのインクには剥離剤が含まれており、それにより描かれた文字や図が簡単に消せます。
しかし、マーカーの剥離剤が時間と共に劣化すると、その除去効果が低下し、ボード上のインクが固着してしまい、きれいに消すのが難しくなります。
インクがなかなか落ちない場合は、現在使用しているマーカーが購入から時間が経っていないか確認が必要です。劣化した剥離剤により性能が低下している可能性があります。
また、インクがかすれたり書きにくくなったりしている場合は、マーカーを新しいものに交換しましょう。使用し続けるとペン先を強く押し付けがちになり、結果的にボードを傷つけるリスクが高まります。
3.イレーザーの劣化
ホワイトボードのインク汚れが簡単に落ちない場合、イレーザーの劣化が原因かもしれません。以前よりもきれいにインクを取り除けなくなっている場合、イレーザーの汚れや老朽化を疑いましょう。
イレーザーは定期的に清掃しないとインク残りが表面に蓄積し、硬化してしまいます。この状態では、イレーザーは本来の機能を果たせず、さらにはホワイトボードを傷つける恐れもあります。
また、イレーザーを清掃しても改善しない場合や、明らかに性能が落ちていると感じたら、新しいイレーザーに交換しましょう。
4.消すタイミング
ホワイトボードを使用した際、消すタイミングも汚れの取りやすさに影響します。
インクが完全に乾く前に消すとイレーザーがインクを広げてしまい、その結果、汚れを拡散させてしまいます。そのため、マーカーで書いた直後は少なくとも20〜30秒待ってから消しましょう。
また、書き込みを1日以上放置するのもおすすめしません。ボードマーカーのインクには、消去を容易にする剥離剤が含まれていますが、時間が経過するとその効果は弱まり、インクの除去が困難になります。
したがって、すこし時間を置いてから消すこと、そして使用した日には必ず清掃することが、ボードを清潔に保つポイントです。
ホワイトボードをきれいにする7つの方法
続いて、ホワイトボードをきれいにする方法を紹介します。主に次の7つです。
- 方法1:水拭きする
- 方法2:アルコール性アイテムを使用する
- 方法3:マーカーを定期的に交換する
- 方法4:イレーザーをこまめに洗う
- 方法5:書いたままの状態で長時間放置しない
- 方法6:市販のコーティング剤を活用する
- 方法7:マグネットシートを貼る
項目ごとに詳しくみていきましょう。
方法1:水拭きする
ホワイトボードの軽い汚れや書き跡には、水拭きが効果的です。水性のインクや空気中のホコリを取り除くことでボードをきれいに復活させます。
手順は次のとおりです。
- イレーザーでホワイトボードの汚れをできるだけ除去します。
- 水に濡らしてよく絞ったきれいな布やタオル、またはウェットティッシュで水拭きをします。水分は多すぎず、水滴が垂れないように注意してください。
- 乾いた布でしっかり乾拭きをし、水気を残さないようにします。これにより、水滴のムラを防ぎ、新たな汚れの原因となるほこりの付着を避けることが可能です。
水拭きと乾拭きの際は、きれいな布やタオルを使用し、強く擦りすぎないようにしてください。
方法2:アルコール性アイテムを使用する
水拭きだけでは除去できないホワイトボードの汚れには、アルコール性の清掃アイテムが有効です。市販のホワイトボード専用クリーナーは、ボード表面を傷つけないように配慮された成分が含まれており、スプレー式やウェットシート式があります。
また、エタノールを使用する場合、高濃度のエタノールはホワイトボードのコーティングを損傷する恐れがあるため、エタノールを水で薄めて利用するのがおすすめです。
除光液も清掃に有効ですが、アルコール以外の成分が含まれていることが多いので、使用前に成分を確認しましょう。
方法3:マーカーを定期的に交換する
ボードマーカーは、使用頻度にもよりますが、数ヶ月で寿命がきます。長期間同じマーカーを使用するのではなく、消耗品として定期的に新しいものに交換しましょう。
実際は、数ヶ月経っても書くことが可能な場合もありますが、古くなったマーカーは剥離剤が蒸発し清掃が困難になるため、ホワイトボードを汚してしまう可能性が高まります。
マーカーのキャップをきちんと閉めて乾燥を防ぎ、一定の期間ごとに新品に置き換える習慣を身につけることが、ホワイトボードを常に清潔に保つコツです。
方法4:イレーザーをこまめに洗う
イレーザーを定期的に清掃することで、ホワイトボードの表面を傷つけることなく使用可能です。
イレーザーは柔らかい素材である不織布やメラミンスポンジで作られており、マーカーのインクを消去する過程で徐々に汚れが蓄積します。この汚れが硬化すると、ホワイトボードを擦った際に傷を引き起こす可能性があります。
イレーザーを洗う際は、中性洗剤で洗い、水でよくすすいだ後にしっかりと乾燥させましょう。洗ってもボードのインクが落ちにくい場合は、イレーザーを新しいものに交換する時期です。
方法5:書いたままの状態で長時間放置しない
ホワイトボードに書かれた文字を長時間放置すると、インクが表面に定着し消すのが難しくなります。これは、ボードマーカーのインクに含まれる剥離剤が時間と共に揮発し、顔料がボードの表面にしっかりと固着するためです。
たとえホワイトボード専用のマーカーを使用していても、数時間以上放置すれば、イレーザーでは消しにくい状態になります。また、放置を繰り返すと、以前の文字が完全には消えていない状態で新たな書き込みが上に重なり、さらに消しにくくなります。
会議や打ち合わせが終わった後はボードを清掃する習慣を身につけ、インクが固着するのを防ぎましょう。
方法6:市販のコーティング剤を活用する
ホワイトボードの表面が黒ずんでしまったり、コーティングが劣化して汚れが落ちにくくなった場合、市販されているホワイトボード専用のコーティング剤を活用するのがおすすめです。
「ホワイトボード再生コート」と検索すると、さまざまな商品を見つけることができます。通常の掃除方法で黒ずみが解消されない場合、コーティングの劣化を疑い、これらの製品の利用を検討してみるとよいでしょう。
方法7:マグネットシートを貼る
ホワイトボードにマグネットシートを貼るのもおすすめの方法です。ホワイトボードの活用スタイルにあわせて無地や印字タイプを選びましょう。
裏面がマグネットになっているため、取り付けが簡単にでき、ホワイトボードとして使用できる素材もあります。ボードのサイズにあわせて検討してみてください。
ホワイトボードをきれいにする方法でよくある3つの質問
最後に、ホワイトボードをきれいにする方法でよくある質問にお答えします。
- 質問1.ホワイトボードをきれいにする際の注意点は?
- 質問2.ホワイトボードの買い替え時は?
- 質問3.マグネットシートの選び方は?
それぞれ詳しくみていきましょう。
質問1.ホワイトボードをきれいにする際の注意点は?
ホワイトボードをきれいにする際の注意点は、主に次の5つが挙げられます。
- 強い力で拭かない
- ボードには中性洗剤を使用しない
- 定規やツメなど硬いもので削る様にこすらない
- メラミンスポンジを使用しない
- マーカーで上書きしない
ホワイトボードをきれいにするためにやりがちですが、インクを落とすことはできたとしても、ボード自体を傷めてしまうリスクが高いので避けましょう。
質問2.ホワイトボードの買い替え時は?
ホワイトボードの買い替えを検討するタイミングは、物理的な損傷の程度に応じて判断されます。次のような状況が発生した場合、新しいホワイトボードへの交換がおすすめです。
- ボードが折れたり、曲がったり、凹んで平らでなくなった場合
- 書き込みや消去が困難になるほど、ボード面がこすれたり削れたりした場合
- 大小の傷がボードについてしまった場合
- マジックペンなど、消せないもので書いてしまった場合
これらの状況は、ホワイトボードの機能性が大きく損なわれ、基本的に修復が不可能です。そのため、買い替えを検討しましょう。
質問3.マグネットシートの選び方は?
ホワイトボードに貼るマグネットシートを検討する場合、使用する目的にあわせて選びましょう。選び方は主に次の3つです。
- 使用用途・設置場所
- シートの種類
- サイズや厚さ
なお、次のページでは、マグネットシートの選び方やおすすめの制作会社を紹介しています。マグネットシートを印刷したいけど、どの会社に相談すればいいかお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【2024年最新版】マグネットシート印刷におすすめの制作会社10選|選び方やよくある質問もご紹介!
まとめ
ここまで、ホワイトボードが汚れる原因や適切なお手入れ方法について解説しました。
ホワイトボードはマーカーで書いたあと簡単に消去できるため、日常的なお手入れを怠りがちです。しかし、使用を重ねれば必然的に劣化が進むため、定期的なメンテナンスが重要です。
もしオフィスのホワイトボードの汚れが気になる場合は、今回紹介した方法を参考に、清潔で使いやすい状態を維持しましょう。