缶バッジのデザインに使用するイラストデータの作成は、制作会社に依頼するのが基本だと思っている方は少なくありません。しかし制作会社に依頼する以外に、イラストデータを作成する方法があります。
今回は缶バッジのイラストデータを作成する方法と、おすすめのイラストフリーサイトを紹介します。

缶バッジのイラストデータを作成する2つの方法
缶バッジのイラストデータを作成する方法は次の2つです。
- 自身で作成する
- 制作会社に作成を依頼する
それぞれ詳しく解説していきます。
1.自身で作成する
自身で作成したイラストを缶バッジのデザインとして活用可能です。紙と鉛筆を使用して描くこともできますが、パソコンやiPadを使用すれば、よりクオリティの高いイラストを作成できます。
缶バッジは面積が小さい分、イラスト作成が苦手な方でも挑戦しやすいといったメリットもあります。
2.制作会社に作成を依頼する
缶バッジのデザインデータの作成方法が分からない、作成が不慣れで失敗するリスクを避けたいのであれば、制作会社に作成依頼するのがおすすめです。
ただし制作会社によっては、デザインデータの作成に対応していない可能性があります。そのため依頼を検討している制作会社がイラストデータ作成にも対応しているか、事前に確認しておきましょう。

缶バッジのイラストデータを作成する際のポイントは3つ
次は、缶バッジのイラストデータを作成する際のポイントについて解説します。
- まきしろとガイド線を意識する
- 解像度やカラーモードを設定する
- 天地を確認する
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.まきしろとガイド線を意識する
まきしろは、バッジの側面から裏面にかけて折り込まれる部分で、デザインの完成度に大きく影響します。まきしろを考慮せずにデザインすると、写真やイラストがずれてしまい、意図した見た目にならない可能性があります。
このため、デザインデータの作成時には、まきしろを十分に意識して、適切にサイズを調整しなければなりません。また、正確な仕上がりを目指すために、ガイド線を活用するのも効果的です。
2.解像度やカラーモードを設定する
印刷時の鮮明さを確保するためには、300dpi以上の解像度が推奨されており、適切な設定がクリアな仕上がりにつながります。また、カラーモードはCMYKで設定すれば、色味が期待通りに表現される可能性が高いです。
また、メタリックやホログラム加工を施す場合は、デザインの色を濃くすると、仕上がりが美しくなります。
3.天地を確認する
缶バッジのデザインを作成する際、文字や画像の向きを間違えるミスは少なくありません。これを防ぐためには、デザインの上下や回転方向をしっかりと確認することが大切です。
複数の要素が含まれる場合、すべてのパーツが正しい方向に配置されているかを確認すれば、最終的な仕上がりを確実にできます。自分が意図した見た目に仕上げるために、天地の位置に注意を払いながらデータを仕上げましょう。

缶バッジのイラストデータを作成する際の注意点
缶バッジのデザインを行う際には、著作権や肖像権の問題に十分注意しなければなりません。著作権は創作者に与えられ、肖像権は有名人のプライバシーを守るための権利です。
デザインに他人の作品や有名人の顔を使用する場合、権利を侵害する可能性があるため、慎重な確認が求められます。さらに、営利目的で缶バッジを製作する場合、権利に違反すると法的リスクを伴う可能性があります。

缶バッジのイラスト作成で役立つ5つのフリーサイト
缶バッジイラストのイラスト作成で役立つフリーサイトは次の5サイトです。
- ベクターシェルフ
- イラストAC
- Freepik
- イラストナビ
- Linustock
それぞれ詳しく解説していきます。
1.ベクターシェルフ
引用:ベクターシェルフ
「ベクターシェルフ」は、DRINKやFOODといった6つのカテゴリーのイラスト素材が揃っているフリーイラスト素材サイトです。会員登録不要ですぐにダウンロードできる他、商用利用もできます。
猫や犬などの動物イラストも用意されており、動物系のジャンルは「OTHER」というカテゴリーに分類されています。イラストだけでなく、雰囲気のある文字も用意されているため、テイストを統一させながら、イラストデザインの作成が可能です。
2.イラストAC

引用:イラストAC
「イラストAC」は、フリーイラスト素材サイトの中でも代表的なサイトです。加工・商用利用可能であるのに加え、素材数も多く、幅広いジャンル・テイストのイラストが用意されています。
ファイル形式も豊富で、クレジット表記も不要なのが魅力です。ただし素材をダウンロードするには会員登録が必要で、会員も「無料会員」と「有料会員」の2種類があります。無料会員の場合は1日のダウンロード回数や検索回数に制限があります。
3.Freepik

引用:Freepik
「Freepik」は海外のフリーイラスト素材サイトです。海外サイトですが日本語にも対応しており、デザインの高いイラストや品質の高いベクター素材が豊富にあります。
無料利用の場合は使用できない素材があります。また無料利用だと1日のダウンロード回数に制限があったり、クレジット表記が必要だったりするため注意が必要です。
4.イラストナビ

引用:イラストナビ
「イラストナビ」も会員登録不要・商用フリーで使用できる、フリーイラスト素材サイトです。人物や道具・食べ物といった代表的なイラストを始め、医療や背景・フレームなど、さまざまなジャンルの素材が用意されています。
そのため、オリジナル缶バッジのデザインはもちろん、缶バッジの袋に挿入する厚紙などのデザインとしても使用可能です。
5.Linustock

引用:Linustock
「Linustock」はシンプルな線画イラストを扱っている、フリーイラスト素材サイトです。会員登録不要で、商用利用可能なのが魅力です。
線画のため、ファッションアイテムや雑貨といった、かっこいい缶バッジデザインに仕上げたい方に特におすすめです。ただ色をつけることで、可愛らしく仕上げることも可能です。
線画イラストを缶バッジデザインにする場合、小さいサイズだとシンプルなイラストの良さをアピールできません。そのため線画イラストの場合は、少し大きめの缶バッジを制作することをおすすめします。

缶バッジのイラストでよくある3つの質問
缶バッジのイラストでよくある質問は次の3つです。
- 100均の作成キットでもオリジナルイラストの缶バッジを作成できますか?
- 缶バッジのイラスト作成でおすすめのツールはありますか?
- 缶バッジにおけるデザインデータの作り方のポイントは?
それぞれ詳しく解説していきます。
質問(1)100均の作成キットでもオリジナルイラストの缶バッジを作成できますか?
イラストや画像を用意していれば、100均の作成キットでもオリジナルイラストの缶バッジ作成が可能です。ただし100均の作成キットはイラスト部分が紙のため、艶が出にくく、劣化しやすい傾向にあります。
艶を出したい、イラスト部分の強度を強化したいという場合は、トップコートを塗ると良いでしょう。
質問(2)缶バッジのイラスト作成でおすすめのツールはありますか?
缶バッジのイラストを作成する際のおすすめツールは次の2つです。
- Adobe Photoshop
- Adobe Illustrator
写真・画像を缶バッジのイラストとして使用する場合は「Adobe Photoshop」、オリジナルのデザインを作成して缶バッジのイラストとして使用する場合は「Adobe Illustrator」がおすすめです。
ただしこれらツールは月額料金を支払う必要があり、Illustratorの単体プランでも年間32,736円(税込)かかります。
質問(3)缶バッジにおけるデザインデータの作り方のポイントは?
缶バッジにおけるデザインデータの作り方のポイントは次の6つです。
- テキストデータはイラストに変換しておく
- 解像度は350dip以上にしておく
- CMYK設定にしておく
- ガイド線よりも1~2mm程度内側で製作する
- 巻き代(まきしろ)にもこだわって差別化は図る
巻き代のデザインとしては「企業名」や「キャッチコピー」、「表面とは異なる色の装飾」といったアイデアが挙げられます。

まとめ
缶バッジのイラストデータを作成するには、自身で作成する以外にも、制作会社に作成を依頼する方法もあります。失敗するリスクを避けたい場合は、缶バッジ専門の制作会社に依頼するのがおすすめです。
自身で一からデザイン作成するのが難しい方は、フリーのイラストサイトを活用し、イラスト素材をベースにデザインしていくのも1つの手段です。
なお、弊社が運営する「缶バッジ研究所」では、缶バッジの円形テンプレートに当てはめることで、仕上がりイメージを用意できます。また、缶バッジデザインからのご依頼にも対応しているため、お気軽にご相談ください。
デザインを入稿すると最小ロット30個から缶バッジの製作が可能です。缶バッジ制作が初めてという方も安心してご依頼いただけますので、ぜひ一度ご相談ください。⇒缶バッジ研究所のサイトはこちらから
